サブカル煮干し野郎

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#4おすすめ漫画 ダンジョン飯~ファンタジーだけでは飯が食えん~

 「飯テロ」という言葉をご存知でしょうか。思わずお腹がすいてしまう現象。あなたは魔物(モンスター)料理を前にしても言えるでしょうか。今回紹介する漫画はグルメ?漫画

 

ダンジョン飯

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基本情報

〇作者 九井諒子

 

〇出版社 KADOKAWA

 

〇連載誌 コミックビームハルタ

 

〇巻数 既刊11巻 

 

あらすじ

 

 ある島に現れた「迷宮(ダンジョン)」。その最下層には「狂乱の魔術師」に囚われた黄金の国があった。その国の王と名乗る男が地上に現れて「魔術師を倒した者には我が国の全てを与えよう」と言い残した。そのことから、数多くの冒険者が迷宮攻略に挑む時代となっています。

 主人公ライオスもその一人。迷宮の最下層まで到達した彼と仲間たちは「炎竜(レッドドラゴン)」と遭遇し全滅の危機に見舞われます。ライオスの妹ファリンの魔法によって、一気に最下層から地上脱出できた一行ですが、仲間の命と引き換えにファリンは炎竜に食べられてしまいます。妹を救うために再び迷宮に挑むライオス一行。しかし、迷宮に荷物など殆ど置き去りにしてしまったため、彼らは無一文。冒険に挑むためには食糧を始め様々な準備が必要です。そこで、迷宮内で自給自足をしながら最下層を目指すことになりました、迷宮内で倒した魔物を食べることを意味します。果たして無謀とも思える自給自足生活を送りながら妹ファリンを救い出すことは出来るのでしょうか。

 

ジャンル

ハイファンタジー×グルメ

 仲間を救うために冒険に出るファンタジーのど定番設定にグルメ要素を絶妙なバランスに取り入れた設定です。マイナー誌にも関わらず「このマンガがすごい!大賞」で大賞を受賞した作品です。

 九井諒子が描くファンタジー要素を押さえつつ、妙にリアルな食糧調達。調理シーンは思わずニヤリとしてしまいます。「えっ!?これ食うの!?」→「まぁ、確かにその調理法なら食えなくもないか・・・」の連続です。

 

登場人物

 ライオス・トーデン

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 本作の主人公。26歳。パーティのリーダーであり、長身の剣士です。ファリンの実兄です。重度な魔物マニアであり、自給自足生活の発足人です。温厚で冷静沈着な性格ですが、魔物が会話に絡んだ途端、ヲタク顔負けの饒舌さを発揮し周りの人をドン引きさせてしまいます。空気を読んだり人を見る能力に難があり、仲間から心配される側面もあります。

 

 マルシル・ドナト

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 女性で魔法使い。宮廷魔術師の母と宮廷歴史学者の父を持つエリート。自給自足生活に対して忌避感を抱いています。弱音を吐いたり仲間と喧嘩したりと感情表現が豊かな人物です。本編中では仲間の足を引っ張る場面が度々ありますが、強力な攻撃魔法や副作用有の回復魔法を使いこなすなど活躍する場面もあります。

 

 チルチャック・ティムズ

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 童顔で小柄な男性。成人しており50歳前後。妻と成人済みの娘がいます。パーティの中では最も世間擦れしているが、普段は落ち着いた性格で思慮深い人物です。魔物料理に対してはマルシムより柔軟な態度をとっており、食中毒の可能性や人間の形に近いもの以外は受け入れています。身軽さや器用さを活かして、罠の解錠や危険を察知する能力に長けています。

 

 センシ

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 恰幅の良い短躰と丸い大きな目、豊かな髪と髭を蓄えているのが特徴的な男性。斧戦士です。魔物の体のつくりや修正に精通しており、魔物料理のエキスパートです。普段はダンジョンの低層を拠点にしながら自給自足生活を送っていました。ライオスたちの「妹を救う」という目標とは違って、彼は「炎竜を調理する」という目標で同行します。物事を適当に捉え、大胆に行動する性格です。そのため、ライオスたちをよく振り回す行動をします。

 

 ファリン・トーデン

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 ライオスの実妹で魔術師。柔和で温厚な性格です。仲間内の争いごとを仲介するなど、仲間想いな人物です。兄ライオスと同様魔物マニアであり、炎竜に食べられる前には「魔物を食べてみたい」と発言している程でした。物語序盤に炎竜に食べられてしまいます。物語が進むにつれて、ファリンを中心に大きな展開があります。

 

ただ美味そうだけではない、グルメ漫画の魅力!

1.調理が妙にリアル

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 この画像の「歩き茸」という魔物です。この魔物を調理するためは縦向きに刃を入れます。なぜなら繊維が縦向きに入っており、横に刃を入れてしまうと調理がしにくくなる、食感が固くなるのだそうです。いや、知らねえよ!!って思ってしまいますが、ほかの魔物も同様に適した調理法があります。調理師センシの料理の腕は目を見張るものがあります。

 

2.コミカルな展開とシリアスな展開の共存

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 「何起こるのか分からないドタバタコメディ」というコミカルな要素に加え、「早く最下層に到達しなければ妹が消化されてしまう」という緊張した要素が常に共存しています。コメディ要素とシリアス要素って大体の漫画は別々に描かれているのですが、ダンジョン飯は「妹がいつ消化されてしまうのか分からない」という設定上、基本的にはシリアス要素強めなんですよね。ただ、画像にもあるようにコメディタッチでその設定を表現しているのです。

 

3.個性的な登場人物

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 個性豊かな登場人物が多くいます。「登場人物」のところでは紹介しきれなかったキャラたちがたくさんいます。画像のマルシムも「魔物料理に忌避感」と書きましたが、「うわぁ、嫌だなぁ・・・」というレベルではありません。「ヤダーッ」です。相当嫌ってますね。こんな個性豊かなキャラが大勢出てきます。面白いに決まってるでしょ!

 

 

4.その魔物食べるの!?

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 魔物料理といっても様々です。時には「動く鎧」を食べますし、スライムも。煮干しが一番驚いたのは「霊」が出てきた時でした。「霊!?食べられるの!?」と、ワクワクしました。ただ魔物を食べるだけではなく、工夫して食べる様は現代の我々と同じですね。

 

まとめ

 1.調理が妙にリアル

 2.コミカルな展開とシリアスな展開の共存

 3.個性的な登場人物

 4.その魔物食べるの!?

 

 

 以上4点から「ダンジョン飯」をおすすめします!

#3おすすめ映画 老人Z~社会問題と愛の物語~

 本は現在超高齢化社会ですね。今回紹介する映画はそんな高齢者問題についてコミカル、ハイテンポな展開で繰り広げられるアニメ映画

 

老人Z

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基本情報

〇原作・脚本・メカニックデザイン 大友克洋

〇監督 北久保孔之

〇キャラクターデザイン 江口寿史

〇製作 A.P.P.P

〇公開年 1991年

〇上映時間 80分

〇ジャンル SF

 

あらすじ

 護学校に通う晴子はボランティアで高沢老人の介護を行っていたが、高沢が最新型介護ロボット「Z-001号機」のモニターに選ばれ、お役目御免となってしまう。見舞いに行った先でチューブだらけになった高沢の姿を見てショックを受けた晴子は高沢を助け出そうとするも失敗し、実習先で知り合った老人ハッカーたちに助けを求める。

 「AKIRA」の作者で知られている大友克洋原作のアニメーション映画です。1991年と約30年前の映画ですが、むしろ新鮮すぎる設定や作画に目が奪われます。

 映画の予告編がYouTubeにありました。

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登場人物

 高沢喜十郎

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 東京の下町で独り暮らしをしている82歳の寝たきり老人。晴子に介護のボランティアをしてもらっています。介護ロボットのモニターに選ばれ、自宅から拉致されてしまいます。亡き妻のハルに強い想いを寄せています。

 

 三橋晴子

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 芙蓉看護学院2回生。19歳。喜十郎をボランティアで介護しています。芯が強く行動力がある子です。さらに拉致された喜十郎を常に気遣うなど、心優しい性格です。寺田の介護ロボットによる介護のやり方に異を唱えます。時代が一回りして現代風なキャラデザインに見えるのは私だけでしょうか。

 

 高沢ハル

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 画像左の遺影。喜十郎の亡き妻。享年72歳。晴子と名前(ハル)が似ているのはわざと寄せているのでしょうか。

 

 寺田卓

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 厚生省の官僚。41歳。高齢者問題に取り組み、強い使命感を持っています。第6世代コンピューターを搭載した介護ロボット導入計画を推進します。堅苦しい人物だと見られますが根は善良です。「厚生省をなめるなよ!」が口癖。

 

 長谷川良彦

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 西橋商事の社員。36歳。第6世代コンピューターを搭載した介護ロボットを軍事利用緒ためのテスト機と知りつつ、介護ロボットと偽って厚生省に提供します。

 

 介護ロボZ-001号機

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 第6世代コンピューターを搭載した高機能介護ロボット。人工知能ナノテクノロジーを併せ持ち、画像のように周囲のものを取り込んでしまいます。

 

 老人ハッカー集団

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 看護病院で晴子が出会った老人ハッカー集団。不正を働く会社のコンピューターをハッキングして悪事を暴くのを趣味にしている。第6世代コンピューターにハルの人格を持たせた人物達。

 

未だに色あせない魅力

 30年という月日が経とうが、決して古臭く感じさせない「老人Z」。その魅力について煮干し視点で紹介します。

 

1.高齢者を中心とした斬新な設定

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 齢化社会という文化ではニッチなところに焦点をおいた設定が面白いです。活躍するのは高齢者。それを制御できなかったり振り回されたりするのが若者。この構造が90年代初期の映画であっても、飽きずに80分間見続けられる理由の一つだと思います。喜十郎とハルが思い出の場所へ駆け出すために病院を破壊したり、実習先の老人ハッカー集団が第6世代コンピューターへハッキングする様は痛快です。

 

2.ハイテンポ且つコミカルな展開

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 80分間という長編映画では短めな上映時間です。しかし、その短時間に内容が凝縮されています。登場人物紹介ではしきれなかった晴子の友達も出てきますが、恋愛や人間関係など無駄を極力省き、「介護されている人間」と「介護する人間」に絞って物語が展開されます。また、介護問題という社会問題に切り込んだ物語ですが、コミカルな演出が多数散りばめられているので、80分間あっという間に過ぎてしまいます。

 

3.高齢者問題なのにメカニックデザインがカッコいい

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 護ロボット「Z-001号機」はナノテクノロジーを搭載しており、周囲の物(ダンプカーやショベルカー、大仏まで)を取り込んで自己進化していきます。ごちゃ混ぜなデザインですが、どこか人間らしい動きを見せるのです。また、「軍事用Z-001号機」vs「介護用Z-001号機」のアクションシーンでは、ロボットアニメと錯覚させるようなシーンもあります。大友克洋メカニックデザインを担当しているからこそ出せる迫力があります。

 

4.介護を通して考えさせられる「愛」

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 際の介護現場では介護人口の増加や人手不足など、様々な問題を抱えています。その問題を解決したい人間と、介護するために温もりや家族など「愛」を通して行うべきだという主張のぶつかり合いでもあります。現代社会でも解決できていない課題へ一石を投じた作品テーマに考えさせられます。

 

 近のアニメ映画では「実写と変わらない美しさ」や「CGを駆使した幻想世界」など、最新技術を使った魅力もあります。しかし、この映画はアニメーターがほぼ手書きで作製されています。物語ラストのZ-001号機のデザインも「AKIRA」を感じさせる細かい描写にも注目です。

 

まとめ

 老人Zについて魅力を紹介しました。

 

 1.高齢者を中心とした斬新な設定

 2.ハイテンポ且つコミカルな展開

 3.高齢者問題なのにメカニックデザインがカッコいい

 4.介護を通して考えさせられる「愛」

 

 以上3点から、老人Zをおすすめしたいです。

#2おすすめ音楽 Supercar ~厨二から好き~

 

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なさんには中学生や高校生の頃にはまった音楽はありますか。私の周りはBump of Chickenが大流行していました。そんな私もニッチな雰囲気は好きだったバンドがありました。今回紹介するバンドは

Supercar

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基本情報

〇出身地 青森県八戸市

〇ジャンル オルタナティブギターポップエレクトロニカ(後期)

〇活動期間 1997年~2005年

〇レーベル douhb discs 1997年~2000年

      キューンレコード 2000年~2005年

Supercarについて

 青森県八戸市出身の邦楽ロックバンドです。オリジナルアルバムは5枚出ています。ジャンルは初期はギターポップ中心のシューゲイザー、後期はエレクトロニカを中心にしたバンドへと変容していきます。初期と後期だと全くの別バンドとではないかと思ってしまうほど変化しています。独特な浮遊感を醸し出しながらも轟音ギターをかき鳴らしています。

 また、Supercarがデビューした年、1997年はくるりnumber girl中村一義などがデビューした年でもあります。所謂'97年組と言われています。後の邦楽ロックバンドにすごく影響を与えたバンドでもあるのです。残念ながら2005年に解散をしてしまいました。

 そんなSupercarを動画を交えながらおすすめしていこうと思います。ここで一曲、1997年のデビュー曲「CreamSoda」

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メンバー

 中村孔二 Vo/Gu 作曲担当

 Supercar醸し出す独特の浮遊感を作り出している人です。

 現在はソロ活動に加えて「LAMA」、「MUGAMICHILL」、「3REASA」として活動しています。

 

 いしわたり淳二 Gu 作詞担当

 Supercarの魅力でもある歌詞をほぼ全て担当している人です。

 現在は作詞家、音楽プロデューサーとして活動されています。

 作詞家として有名な曲はSuperflyの「愛をこめて花束を」を作詞しました。

 音楽プロデューサーとしてはチャットモンチーなどを手掛けけています。

 フルカワミキ Vo/Ba 

 Supercarの紅一点。Supercarファンは必ずフルカワミキに恋をしたものです。

 現在はシンガーソングライター、声優、ナレーションなどマルチな活動をされています。中村孔二が現在活動している「LAMA」というバンドにもメンバーとして参加しています。

 田沢広大 Dr

 Supercarのバランサー。轟音ギターを支えるパワフルなドラミングから、エレクトロニカに転向した後もテクニカルなドラミングを披露するドラマーです。

 現在は地元青森に戻り一般職に就いています。理由はSupercar以外でドラムを叩きたくないから」渋い&かっこいい!

 

 以上がメンバーです。それぞれ役割がしっかりしていていますね。ここで一曲、前回の記事の漫画「ピンポン」、この実写映画の主題歌でもある2001年リリース「Yumegiwa Last Boy」

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かっこいいポイント

Supercarがかっこいいポイント3つ紹介します。

 1.バンド結成がかっこいい!

 '97年組として伝説的なバンドですが、結成のきっかけが「メンバー募集」の張り紙がきっかけでした。その張り紙を見たメンバーが偶然にも集まり、伝説が幕を開けていくのですね。煮干しも高校生の頃、もちろんメンバー募集しましたけど一週間と待たずに解散、メンバー募集、解散をひたすら繰り返してました。そんな経験があるから、この結成の仕方はバンドマンからすると夢があってかっこいいですね。

2.デビューの仕方がかっこいい!

 結成して間もなく中村孔二が作った曲をSonyMusicにデモテープを送ったところ、即契約(育成枠)に決まりました。その当時ライブ経験0だったそうです。そのままメジャーデビューを果たします。またまたバンドマンとして憧れるデビューの仕方ですね。私もオリジナル曲を作って「自分って才能あるかも!?」と駄作を大量に産み出していました。

3.解散まで変わらなかった姿勢がかっこいい!

 Supercarの音楽性は初期のシューゲイザーから後期のエレクトロニカとガラリと変わっていきましたが、解散まで貫き通した姿勢があります。それは「虚無感な雰囲気を持ちながらロマンティックな歌詞」を曲に乗せ続けたことです。厨二病真っ只中だった煮干しは「虚無感(ニヒル)な雰囲気」に憧れていたのですが、その病を治療した現在もSupercarが大好きです。それは曲の「ロマンティック」な部分に惹かれているのです。

「PLANET」

 どうせだめよ泣いたって 愛をなつかしむだけさ

 今更だよ そんな・・・ 今ならほら 言えた・・・

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「Strobolights」

 2愛+4愛+2愛+4愛-sunset+4愛+2愛+4愛+2愛+4愛+2愛+4愛

 -sunset+4愛+2愛+4愛+2愛+4愛+2愛+4愛-sunset+4愛+2愛+

    4愛+2愛=true heart(真実!!)

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まとめ

 Supercarの魅力

  1.  バンド結成
  2.  デビューの仕方
  3.  虚無感ある雰囲気なのにロマンチックな歌詞

 以上がSupercarの魅力であり、おすすめする理由です。

最後に一曲、2000年リリース「Faieway」

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※動画を試しに多く取り入れました。読み込みが重かったり、YouTubeが見られなか   った時はコメントなどで教えてくださると嬉しいです。

#1おすすめ漫画 松本大洋 「ピンポン」~スポーツ漫画への挑戦~

 なさんはスポーツ漫画といえば何を思い出しますか。サッカー?野球?今回紹介する漫画は卓球の題材の漫画

 

ピンポン

 

ピンポン1巻表紙

 

基本情報

〇作者 松本大洋

〇出版社 小学館

〇連載誌 ビッグコミックスピリッツ

〇連載期間 1996年~1997年

〇巻数 全5巻

 

あらすじ

 奈川県藤沢市が舞台。卓球に取り組む男子高校生達の青春を描いています。弱小卓球道場に所属する幼馴染の星野裕(ペコ)と月本誠(スマイル)が強敵達や周りの人物と関係によって卓球選手としては勿論、人間として成長する物語。思春期ならではの葛藤や苦悩、選手としての挫折や努力を独特の画風で描いた漫画です。

 

ジャンル

 卓球スポ根漫画

 名前の通り卓球漫画です。

松本大洋の描く独特な世界観や画風が相まって、とにかく大迫力の一言です。

これほどインパクトを感じるスポーツ漫画もなかなか無い唯一無二の個性を感じる漫画です。

 

登場人物

 星野裕(ペコ)

ピンポン5巻

  片瀬高校1年⇒2年

 主人公。通称ペコ。おかっぱ頭と、服装やラケットなどにある星マークがトレードマーク。自信過剰でフランクな性格の少年です。しかし、今まで経験したことがない挫折を味わいます。強敵との関りから再起を図り、猛特訓の末返り咲を果たします。

 

 月本誠(スマイル)

ピンポン1巻 最上部コマがスマイル

 

 片瀬高校1年⇒2年

 主人公。通称スマイル。眼鏡と服や卓球道具の月マークがトレードマーク。感情表現が苦手で無表情ですが、心は人間らしい暖かさを帯びている少年です。勝利に対して消極的で、わざと負けることもあります。しかし、本心は卓球をこよなく愛し、また登場人物の中で最も卓球の才能を持ち合わせている人物でもあります。

 

 風間竜一(ドラゴン)

ピンポン 5巻

 海王学園高校2年⇒3年

 海王学園卓球部部長兼主将。通称ドラゴン。高校最強の選手として知られており、インターハイでも2年連続個人優勝している選手です。大柄な体格から繰り出されるパワープレー、対戦相手のプレースタイルにも素早く対応する柔軟力も持ち合わせています。しかし、実際には試合前に無敗であるが故にプレッシャーに押しつぶされてしまいそうになるような繊細な姿も見せます。

 

 佐久間学(アクマ)

ピンポン 3巻

 海王学園1年⇒退部

 ペコとスマイルと同じ卓球道場出身者。通称アクマ。吊り上がった目に眼鏡が特徴的です。重度の乱視で、分厚い眼鏡をかけています。ペコやスマイルを一方的にライバル視していますが、二人には見向きもされない存在でした。しかし、努力の才能は人一倍あり、競合の海王学園のレギュラーを獲得します。ペコが挫折した時に心から復帰を願い、以降ペコの卓球人生に多大な影響を与えた人物です。

 

 文革(チャイナ)

ピンポン1巻

 中国からの雇われ選手。通称チャイナ。上海ジュニアユースの選手でしたが、敗れて日本へ留学。卓球王国中国出身でエリート意識が強いです。しかし、スマイルやドラゴンと戦い、日本の卓球を徐々に認めていきます。スマイル戦の時にコーチから「負けたら卓球人生終了」の旨を告げられているところ、大きなプレッシャーを背負っている選手です。

 

見どころ

1.「友情・努力・勝利」へのアンチテーゼ

出典: http://comicchoice.co 努力が実るわけではない現実という壁

 「嫉妬・才能・敗北」

 今までのスポーツ漫画とは主人公が血の滲むような努力をし成長する物語ですが、ピンポンはライバル側のアクマが努力の天才です。この従来の形と異なる構成をもつところが魅力的です。

 私も中学生・高校生の時はペコやスマイルに憧れをもっていましたが、大学生や社会人になると才能などないが、必死に努力や現実を突きつけられるアクマに感情移入していました。圧倒的な天才への畏怖を感じさせます。ある意味親近感を感じさせる漫画です。

 

2.渋さ×卓球

ピンポン5巻 普通の高校生ではこの渋さは醸し出せません

 スポーツ漫画といえど高校生を題材にした漫画です。数多くのスポーツ漫画だと家族や恋愛もののシーンが出てきます。しかし、松本大洋がこの作品に対して「任侠ものを作るつもりだった」と発言する通り、卓球以外の無駄を省いた作品です。登場人物、全員卓球に負けたら命取られるのではと思えるほどの迫力があります。唯一アクマに恋人がいましたが、高校生らしい生活を送っている人物は卓球という舞台を降りた人間だけであるところも、またハードボイルドを感じさせます。

 

3.漫画的表現

ピンポン5巻 躍動感&迫力

ピンポン4巻 擬音の使い方でここまで盛り上がる

 スポーツ漫画の永遠のテーマである躍動感×感情表現の難しさです。躍動感を出すためには体全体を表現しますが、その結果表情が小さくなってしまいます。松本大洋自体の特徴でもある目を小さくすることで他の部位で感情や躍動感を表現しています。また、カット割りや擬音にも工夫がされています。そのため、スポーツ漫画の課題を個性を保ちながら表現できているのですね。

 

まとめ

「ピンポン」、いかがだったでしょうか。気になった人は是非手に取ってみてください。おすすめポイントをまとめると

  1. スポーツ漫画へのアンチテーゼ「嫉妬・才能・敗北」
  2. 卓球に全てを注ぎ込む「渋さ×卓球」
  3. 個性を生かして迫力を生み出す「個性×迫力」

以上の3点からピンポンを強くおすすめします。

ブログを読んだ人も、おすすめの漫画があったらコメントしてみてください。

 

 

初投稿&このブログについて

 めてブログに触れた、管理人の「煮干し」です。このブログについてですが、私の趣味を発信していこうと思います。趣味といっても広く浅くですが。例えば漫画や音楽、映画など、本当にいろんなことを書いていきます。

 

 自己紹介

 干し」といいます。31歳の男性です。趣味は読書や音楽鑑賞、映画鑑賞、テレビゲームなどを楽しんでいます。漫画などチャートなど関係なく、様々な年代のものが好きです。ブログを始めたきっかけは、パソコン購入がきっかけです。調べものをしている時にいろんなブロガーさんの記事を読んで、自分もやてみたく手を出しました。更新できるか不安ですが、基本無計画な人間なので自分のペースでやってきたいです。

 

 目標

  1. 1年間、ペースを気にせず更新する。
  2. 1記事につき1000文字超えるようにする。
  3. 1年間続け、文章や記事の構成が上手になったと実感できるようにする。
  4. みなさんに有益な情報を発信すること。

 以上の4点を1年後に見返してみたいです。よく頑張ってるなと自分を褒めているのか、お前なんて所詮そんなもんだろうと鼻で笑っているのか。頑張ろうと思います。

 

 こんな人に向けて

  1. おすすめ漫画や音楽を探している人。
  2. 好きな漫画や音楽などで人と関わりたい人。
  3. 今まで触れたことのない文化を知りたい人。

 などを想定しています。もし共感したならばコメントを頂けると嬉しいです。

 

 このブログ名の由来

 が好きなものが「サブカル」です。決して「鬼滅の刃」とか嫌ってる訳ではないですよ。サブカル好きと言ったら「ひねくれもの」「人と違うもの好きな俺カッケー!」とそんな感じではないのです。ただ、どうしても現実世界では言いづらいんですよね。(私だけでしょうか?)なので、ブログという仮想世界では好きなだけ発信していきたくてブログ名についています。

 「煮干し」は私の名前ですね。煮干しが好きなんです。頭も内臓もそのままボリボリ食べます。煮干しLove。

 「野郎」は先ほど「人と違うものが好きな俺カッケー!」とかではないと言いました。しかし、私も若かりしころがあったのです。思っていた時期がありましたよ。そのころの好きなものって恥ずかしいけど、今の自分にとってはとても大切なものなんですよね。昔の自分に向かって何カッコつけてるんだ!可愛いぞこの「野郎」という意味でつけてみました。

 

 さて、こんなダラダラとした記事になってしまいましたが、どうぞ今後とも煮干しをよろしくお願いします。(やっと千文字超えたぁ)